BeagleBone デバイスを使ったリアルタイム OS (RTOS) 開発について学習しています。BeagleBone は Linuxリソースを活用したパワフルな処理系と、センサ系コントロールに求められるリアルアイム処理系を並行利用できる画期的なマイコンです。

BeagleBone シリーズの中で、特に PocketBeagle (PB) について調べています。PocketBeagle は大雑把に言えば、標準機である BeagleBone Black (BBB) から内蔵メモリとディスプレイ出力、それにネットワーク機能を省略したものになります。

といっても、microSD カードをストレージとして使用できますし、USB 経由で母艦 PC と接続すれば SSH でログインしたり、インターネットに接続することもできます。それ以外の機能は BBB と「ほぼ」同等ですので、筆者のように組み込み用途で利用する方には PocketBeagle がオススメです。サイズも価格も半分以下ですし。

とはいえ、いきなり PocketBeagle からスタートするのはさすがに躊躇しました。何せ BeagleBone 自体の情報が少ないのと、事例の殆どが BBB を使用したものばかりだったからです。さらに本命の RTOS の仕様についても、バージョンによって大分異なるという情報を見かけ、これは厳しいかな…と思っていました。

転機は2019年1月に発売された Exploring BeagleBone: Tools and Techniques for Building with Embedded Linux という本でした。これは2014年に出版された初版の改訂版で、最新の BeagleBone シリーズへの対応を謳っています。全てのソースコードについて BBB と PocketBeagle でテスト済み、かつ PRU-ICSS (RTOSを実現するためのアーキテクチャ) 部分については完全に書き直したとのこと。

著者の Derek Molloy 氏は Dublin City University の助教授で、平易な文章とアカデミックな章立てが非常にわかり易く、この本読んでも使いこなせないなら BeagleBone を諦めよう、と思わせてくれる構成になっています。とはいえ洋書ですし、ボリュームもあるので万人受けはしないと思いますが、少なくとも筆者にはコレハ!と思わせてくれる一冊でした。

2019年の1月半ばにアマゾンでポチり、途中くじけつつ、仕事に追われつつ、今も現在進行系で読み進めているところです。少しずつになると思いますが、有用な見つかれば随時更新します。

なお「有用な」の基準は、当時の筆者のスキルレベルとなっておりますので、そのあたりも含めて生暖かく見守って頂けたらと思います。m(_ _)m


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